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【映画】イーグル VS シャーク

ワイチチ監督による、不器用な男女のちょっとシュールなハートウォーミングラブコメ

【イーグル VS シャーク】 2007年 - ニュージーランド - 88分

原題:
Eagle vs Shark
監督:
タイカ・ワイティティ
キャスト:
ジェマイン・クレメント
ローレン・ホースリー



もう1年以上買ったまま放置していたDVDをようやく消化した。ワイチチ監督による、不器用な男女のちょっとシュールなハートウォーミングラブコメ

「シェアハウス〜」ではセクシー担当のヴラドを演じていたジェマインが、今作では前髪パッツンの痛々しいオタクという正反対な役どころ。性格にかなり難ありで、デートの約束を平気ですっぽかし、自分ではクールでイケてる男として装っているのがほんっと痛々しいんだけど、対するリリーがとにかくいい子で何故かオタクのジャロッドのことが大好きで、ダメしかないジャロッドのことを全部許して受けとめちゃう。

最初はリリーに対して全力で「こんな男やめておきなよ〜!」って叫びたくなるけど、徐々にジャロッドの優しさに気づき、父親に認められたいと頑張って空回りしている姿がかわいそうに思えてきて、最後には結局ジャロッドに絆されちゃった。

ユーモアを交えつつ、傷ついたジャロッドの心にリリーが優しく寄り添って癒やしてくれる、そんなじんわりとあったかい映画。

ところでジャロッドには兄がいて、これがワイチチ監督なんだけど、最初から故人という設定なので写真や映像でちょこっとしか出てこないのに存在感はたっぷり。
本編では出番が少ないものの、オーディオコメンタリーやインタビューにかなりワイチチが出張っていて、そこもちゃんと聴きたかったけど、私の英語力が足りなくて泣く泣く断念した。本編再生や音声のセットアップの時にもわざわざ監督が案内してくれるという豪華な仕様で、結局ワイチチ監督ってとにかく出たがりなんだと思うんだけど、そーゆーところも大好き❤︎

劇中に出てくるワイチチが描いたという猫のラクガキもジワる。エンドロールのイラストもジワる。
壁にかけてある絵や壁画にも存在感があって、みんな変な絵なんだけど何だかおしゃれ。使われてる曲もみんな良くて、そんなところにもワイチチ監督らしさを感じる素敵な映画だった。


(2021/02/11)所蔵DVD(英語字幕)