ロアーの映画ログ(ブログ支部)

インスタにポストしている映画の感想をまとめるための支部

【映画】K.G.F CHAPTER.1

伝記作家の語りもめっちゃ煽ってくるもんだからさ...「そろそろ無双がくるぞ、くるぞ」とワクワクしちゃう。

【K.G.F CHAPTER.1】 2018年 - インド - 154分

原題:
K.G.F CHAPTER.1
監督:
プラシャント・ニール
キャスト:
ヤシュ
シュリニーディ・シェティ
ラマチャンドラ・ラジュ
アナント・ナグ
言語:
タミル語
続編:
K.G.F CHAPTER.2(2022年 - インド - 166分)


黄金郷<エル・ドラド>と呼ばれた幻の金鉱KGF。
かつてそのKGFを有したとされ、インド史上最も凶悪な犯罪者としてまことしやかな伝説として語られる男・ロッキー。その半生をかけてロッキーの著書をしたためた作家に取材が行われるが...



"「RRR」を超える大ヒット"という看板を背負った今作。
言うてまあ...と思っていた私だけど、膝をついてお詫びします。
完全に見くびっていて申し訳ありませんでした。めちゃくちゃ、めちゃくちゃ面白かった!!!

主人公ロッキーは「ぶっ飛ばす」ではなく容赦無く「ぶっ殺す」タイプの『ONE PIECE』のルフィって感じ。敵陣に真っ向から乗り込んで行くところや、信念のために突き進んで名を挙げていく点に既視感があって、海賊じゃなく陸の裏社会でギャングをやってる一匹狼のルフィって感じだった(ここまでくるともはや別もの)。
信念によって強さが増したり、明らかに覇王色の覇気を纏った存在であったり、敵を倒しても次から次へと新たな強敵が現れたり...神話要素の多いインド映画って、案外日本の少年マンガと通づるところがあるのかも?
それとやっぱりインドにおける報復の文化というか、倍返しどころか何百倍にもなっていてスカッとする!

アクションって実はそんなに得意ではない方なんだけど、インド映画って高確率でバリバリにアクションなんだよね。
得意じゃないはずのアクションに痺れるのは、インド映画ならではのあり得ない戦闘スタイル故かも。倒した敵の腕を掴んで、自らの髪をかきあげるシーン...そんなことある〜!?何度でも言うけど、インド映画はかっこいいシーンで臆面もなくかっこつけるので、かっこいいシーンが本気でかっこいい。
武器はハンマーってことも結構あるかも?なんか神器的なもののメタファーって聞いたことがある気がする。北欧神話におけるミョルニルみたいなものかな?それと牛刀とかククリナイフみたいなやつも多い気がする。今作では割と銃も使ってたけど、やっぱり一番は拳。

この手の英雄タイプの主人公って、あまりボロボロにならないうちに完全無双するイメージが強かったのに、このロッキーはボッコボコの血まみれになりながらも這い上がってくるのがまた痺れた。下町の貧しい少年が天下を取る話だから、さながらインドの「キング・アーサー」。ただし、ロッキーは出自がガチで貧乏なただの少年なので、余計にその壮絶な人生と王の風格に興奮した。

伝記作家の語りもめっちゃ煽ってくるもんだからさ...「そろそろ無双がくるぞ、くるぞ」とワクワクしちゃう。KGFでの暗闇のシーンなんて「バットマン・ビギンズ」の例のあのシーンみたいで最高に痺れた。

髭のおじさんの多さで誰が誰だか分からなくなる点や、語り部の下手さ(多分わざと)で時系列がごっちゃになる点さえ適当に理解したフリで乗り越えれば、2章に突入する頃にはすっかり理解できるようになってる筈だし、とにかくずっと痺れに痺れまくる映画だったのでかなりのオススメ。しかも第1章だけでこれだけ痺れたのに、実はこれはまだ2章への序章にしか過ぎなかったと言う...


(2023/10/22)映画館(字幕)


www.youtube.com