ただ一方的に政治を批判するだけじゃなく、政治に物申し国民にも物申す。
【もしも徳川家康が総理大臣になったら】 2024年 - 日本 - 110分
監督:
武内英樹
キャスト:
野村萬斎(徳川家康)
GACKT(織田信長)
竹中直人(豊臣秀吉)
赤楚衛二(坂本龍馬)
高嶋政宏(徳川吉宗)
江口のりこ(北条政子)
池田鉄洋(徳川綱吉)
小手伸也(足利義満)
観月ありさ(紫式部)
長井短(聖徳太子)
浜辺美波
原作:
眞邊明人『もしも徳川家康が総理大臣になったら』
コロナ禍で首相官邸にクラスターが発生し、総理大臣が急死。各省庁の大臣たちも重症化してしまい、内閣を維持することができなくなってしまった政府は、最新技術のAIホログラムを用いて過去の偉人たちを現代に復活させ、任期を1年と定めた"偉人内閣"を発足する。
「み⚫︎ず学苑」のADを連想させるようなトンチキ映画で、AIホログラムというSF設定などなど実際かなりトンチキではあったけど、なかなか真面目に世に物申すエンタメ社会風刺映画だった。
色モノで興味を惹き、ズバッと伝えたいメッセージを伝える...原作がビジネス書と知って、なるほど。
まず、歴史好きでなくても一般教養さえあれば「あの人だっ!」と分かるレベルの偉人たちで構成されてるのが良き。ビジュも寄せてるけど、それ以前に雰囲気が役者とマッチしてて、ひと目見ただけでも誰だか分かるところも良きだった。
ただ一方的に政治を批判するだけじゃなく、政治に物申し国民にも物申す。
今の政治家に足りないのは、心から国を思う気持ちと責任を取る意思だというのをつくづく思い知った。それほど多くは望まないけど、せめて政治家が本当に国を思う気持ちを持ってくれさえすれば、この国は絶対に今より良くなるはず...
国民も国民で政治に文句ばっかり言うくせに自分で動こうとはしないし、批判したと思えばすぐ祭り上げ、また何かあればボロクソに叩く。手のひら返しと言われても本当にごもっとも。
最近観たインド映画の「サルカール」も大胆に政治に切り込んだ中々の政治エンタメ映画で、要するにどっちも「だから選挙に行こう!」と言う啓発で色々考えさせられたので、この映画のメッセージに興味を持った人はぜひ「サルカール」も観てみて欲しい。
MEMO---
・豊臣秀吉のパフォーマンス中も後ろで手話通訳し続けてるシュールさに笑った。こういう笑いのセンス好き
・Hろゆき...
・支持じゃなく「誰推し?」ってなるのホント今時っぽい。私は確実に織田信長推しになる
・新撰組の御用改めにも笑った。最後の連携は確かに熱い
・現代人なのに武士みたいに士気が上がっちゃう気持ちは確かに分かると思った。吉田、おい吉田...wwwって笑ったけどさ、ちゃんと評価してくれる良い上司がいれば、自然と士気も上がるよね
・GAKCTの舞が始まって、これは野村萬斎の舞も来るか!?と期待したらやった〜!!
(2024/07/29)映画館